||| ||| ||| |||
新興成長国基礎データ
中国株レポート
・投資の視点
1. 長期投資
としての株式
2. 長期投資
としての日本株
3. 規制緩和と株価
4. 長期投資とし
ての日本国債
5. 子供にたかる
日本人
6. 日本人の年齢
7. 日本が世界に
誇る経営2社
8. 大幅な通貨
調整の歴史


日本が世界に誇る経営2社


投資の視点
あなたは日本が世界に誇れる経営といって何を思いうかべられるでしょうか?

私なら即座に、トヨタの大野耐一氏が始めた「かんばん方式」で有名な生産方式と、イトーヨーカドーの鈴木敏文氏が「業務改革」という題目で始めた、管理システムの2つです。

考えているとこの2つのやり方というものが、かたや製造業、かたや非製造業という枠を超えて非常に似ている事に思い至りました。

2つの方式とも、「仕事の過程での無駄や在庫を徹底的に排除してゆくことによって、効率的な仕事の流れを達成されたさする」方式であることは良くご存知だと思います。

実は似てるのはこれだけでは無いなとおもいだしたのです。大野氏はかんばん方式を始める時に考えたのは、製造工程中の労働者の無駄な時間や過剰な在庫がいかに多いかということでした。

これを無くすにはどうしたら良いのかということを考えてたどり着いたのは、全ての事を川下から考えるべきだという事でした。

どういった完成車が何時どの時点で引きわたされるのかということから考えをスタートし、そのためには、その直前の製造部門の担当者に、何時までにいくらの半完成品と自分の工程のための部品が必要かを書いたかんばんを作って、直前の工程の部門と部品サプライヤに渡すようにしました。

その前の工程の人間も同じ事を繰り返してゆくことんによって、製造工程すべてにおなじ事をさせたのが「かんばん方式」というものです。

一般には無駄な在庫を持たないことが「かんばん方式」の要諦だと思われていますが、大野氏の考えを調べてみると「川下から考える事」「自分の仕事の結果をダイレクトに受けるユーザーの視点から考える」ということが大事だと思われるのです。

かたや、イトーヨーカドーの鈴木氏も同じことを言い続けます。

彼は「お客のために」仕事をしてはならないと言います。「お客の立場になって」仕事をしなさいと口をすっぱくしていっています。

一見同じように見えるのですが大きな違いがあると鈴木氏は言います。「お客のために」ということは、自分を中心にした発想なのです。

この利己的なことを利他的にできなければ十分なサービスをできないと考えるのです。この考えゆえ似生れてくる情報があると考えるのです。トップダウンの考えではなくお客という川下からの発想です。

だからこそイトーヨーカードーグループはお客が考えた上での行動であるPOS情報を重要視し、そのデータマイニングを徹底的にやるのです。

その結果として「売らんかな」と考えた小売企業の思惑が外れた、死に筋の在庫が店頭に溢れている事に気がつき、商品在庫を遊ばせないようにさせたのです。

大野氏は自分の方式を全社に徹底させるためにしたことは、「何故」を6回繰り返すということでした。

Aが上手く行かない。何故か?

Bが拙かったからだ。何故か?

Cの機械の調子が狂うからだ。何故か?

Dの潤滑油にむらがあるからだ。何故か?

Eの材料の品質が良くないからだ。何故か?

F社の製品が良くないからだ。

という具合に、問題の本質は何かということを徹底して追及して、問題の本質そのものを解決したのです。このために、大野氏の意図したとうりの無駄の無い製造が出来るようになったのです。

イトーヨーカドーでは、82年以降毎週一回行革会議とそれを踏まえて毎週一回全店舗の店長クラスを集めて全体会議を継続しています。

その中で鈴木氏は行革の考えを間違いなく徹底できるように面と向かって実地に教育を続けています。もう15年以上も続けているのです。

ただし、話す内容は現在のPOSデータに基づいた実際のケースを使ってのケーススタデイです。彼が他の経営者と全く異なるのが、経団連の副会長の今でも、実際の数字を必ず読み、必ず中堅以上の幹部に直にケーススタデイを与えて教育を徹底していることです。

川下からの発想、そして徹底という2つの面で両者が似ているなあと思った次第です。

このサイトで使用されているすべての写真・文章・画像の無断転載使用を禁じます。
Copyright(2002-2014) かんたん株式会社
このホームページは、投資の知識を身に付けていただくために作られています。かんたん鰍ヘ、投資塾や個別コンサルテイングのみ行っており、金融商品の販売は行なっておりません。投資等のご判断は、自己責任にてするものです。このサイトのご利用により損害が生じても、当社は、その責を負いません